色弱の利点はないのだろうか。

前回の色弱の解説記事を多くの人が見てくれたようで、書いたかいがあったなぁと思っているんですが、以前から色盲は役に立たないのかなんてことを考えているんですが、答えが見つからなかったのですが、最近ひとつ面白い事が分かってきたので記事にしてみることにします。

まず、上の写真を見てみてください。これはインクジェットプリンタで印刷した写真をスキャンしたものです。
印刷物とスキャンしたものとで多少違いはあるでしょうが、みなさんはこの写真を見てどう思われますか?何か違和感を感じるでしょうか?
色弱の僕が見ると、まずこの写真を印刷したプリンタのヘッド位置がかなりずれているのが分かります。
それはなぜかというと、太陽の光の辺りを中心に、その周りの建物やグランドの部分に色の薄いラインが等間隔で入っているからです。最も分かり易い部分をズームインするとこのような感じです。

そのことを一般の人に聞いてみたところ、しばらくじーっと写真を見つめてから、ようやく分かる程度のラインだという事が分かりました。
しかし色弱の僕は、ラインが気になって仕方ありません。その違いな何なのでしょうか。

色ではなく明度で判断する

色弱の程度にもよりますが、僕は明度で色の違いを判断する傾向が強いためにラインにすぐ気づいたのではないかと考えるようになりました。
このラインの正体は、インクジェットプリンタのヘッドの位置ずれによるインクとインクの隙間です。ヘッドの微妙なずれによって、インクの吹き付けが薄い部分ができ、用紙の白地が透けて見えているのです。
つまり、暗い色のグランドの上に、白地が透けて薄い色のラインができてしまっているのですが、色の本来の違いからすれば、同じ色相のため気にならないラインであるのに、色相よりも明度で色の違いを判断している僕にとってはラインが浮き出て見えるという仕組みです。

結論

今のところの僕自身の結論を纏めると、色弱の人はインクジェットプリンタのヘッドの位置ずれがすぐに判断出来ると言うのが色弱の利点の一つです。つまり、プリンタの状態のことは、色弱の人に聞け!という訳です。
しかし、これだけでは、なんともしょうもないですが、これらの特徴を踏まえて、更なる色弱の利点を探して行きたいと思っています。