続・色盲は役に立たないのか。

色盲の診断に最も利用されるのが石原表という検査表で、臨床的色覚検査法のページに写真が載っています。実際、このページに載っている3つは僕にはまったく見えませんが、例えば僕が持っている検査表のこのページの図は赤緑色盲の人しか見ることができません。
注意。この画像はスキャンしたものですが、見る人の環境によって見え方が異なるので、正確な診断にはなりません。あくまで参考としてご覧下さい。

一般的な方々には何が書いてあるのか全く判断できないはずです。しかし、僕にはこれは『な』と書いてあるのが分かります。不思議じゃないですか?
もし世の中の看板が全てこのような色使いで描かれていたらどうでしょうか?この文字が読めない人は大変苦労するかと思います。百聞は一見にしかずです。やはり、色彩のみでしか情報を伝達出来ない手段というのは避けるべきなのです。
しかし、ここに面白さがあるということを忘れてはいけません。多くの人が見えているものが真実ではなく、それ以外の見え方をしている人がいる。当たり前のことが当たり前ではないということは恐ろしいことですが、それが生き物の面白いところでもあります。何かものを表現するときは、全ての人が自分とは違うという認識を忘れてはならず、自分の知らないところで楽しんでいる人がいるのです。