Emacs実践入門が第3刷になりました。


今年も残すところ、あと僅かとなりましたが、そんな折、嬉しいお知らせが届きました。
拙著、技術評論社WEB+DB PRESS plus シリーズである『Emacs実践入門』の増刷が決まり、なんと第3刷となりました。
人生で初めての書籍で、1回でも増刷がかかれば思い残すことはないなと思っていましたが、まさかの第3刷までこれました。
これも、みなさまから大変良い評価をしていただけたからに他ならないと思っていますが、個人的には、世の中ほんとうに、そんなにEmacsに興味がある人がいるのかなと疑心暗鬼です。
いやいや、世界を2分するエディタなので、まぁ、日本でエディタを使う人の人口を考えると、まぁ、いくらでも売れていいと思うのですが、その反面、冷静に現実を見てみると、世界を2分するエディタを使っている人の割合は、1万人とか程度なんじゃないかと思いますし(つまりEmacsで5000人)、そう考えると、いまの実売数はどうも信じられません。

最近のEmacs

そういう現実を疑う話はさておき、最近、Emacsを入れかえてないなと思い、先日 Emacs24.3 の pretest が始まったことですし、開発版をインストールしてみました。
GNU Emacs 24.3.50.1 (x86_64-apple-darwin12.2.1, NS apple-appkit-1187.34)というバージョンになりましたが、いまのところ、それなりに安定しているっぽいので、今日からメインで使ってみることに決めました。
NEWS (C-h n)をさらりと見てちょっと気になったものを書いてみます。

新関数 url-encode-url

意外といままで無かったという url をエンコードする関数が加わったそうです。

(url-encode-url "http://ja.wikipedia.org/wiki/中村明日美")
"http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%9D%91%E6%98%8E%E6%97%A5%E7%BE%8E"

flymake のエラー/警告表示に fringe を使うようになった。

その昔、[twitter:@mori_dev] さんがflymake のエラー表示を地味にする - わからんという記事で、紹介していたネタの仕組みです。
ちなみに、fringe(フリンジ)というのは、改行などアレコレを表示するための左右にある謎のスペースです(ブログの説明は適当でいいので楽チンですね!)。M-x fringe-mode RETで表示を切り替えることができます。

flymake-fringe-indicator-position という変数で制御します。デフォルト値は left-fringe。nil で非表示。

Mac のフルスクリーンを正式にサポート。

(set-frame-parameter nil 'fullscreen 'fullboth) 

他OSよろしく、上の式でフルスクリーンになります。

(setq default-fullscreen-pqarameter (frame-parameter nil 'fullscreen))
(defun toggle-fullscreen ()
  (interactive)
  (if (eq 'fullboth (frame-parameter nil 'fullscreen))
      (set-frame-parameter nil 'fullscreen default-fullscreen-pqarameter)
    (set-frame-parameter nil 'fullscreen 'fullboth)
    ))

切り替えコマンドがないので作ってみました。M-x toggle-fullscreen RET でフルスクリーンを切り替えることができるようになりました。いえい。
しかし、個人的には、いまのところフルスクリーン表示を予定はありません。

Emacs Advent Calendar 2012 - Qiita開催中ですね。

今年もアドベントカレンダーが始まっており、日々、楽しく拝見しています。
Emacs実践入門を買って、入門を果した人は、ぜひ卒業試験と思って、ぜひ参加してみることをオススメします。
僕も本を書とは夢にも思っていなかった、Emacsを使いはじめたばかりの頃、アドベントカレンダーに参加して、自分の実力以上のものを書きたいと思って、精一杯背伸びするために頑張って勉強しました。
目標があると、楽しいですし、注目度も高いので、自分の世界が広がることうけあいです。
ちなみに、僕はもう隠居ということで、若い人に席を譲って隠居します :p)