ベンチャーに奇跡は起こらない。
自分では自分達のことベンチャーとは一欠片も思っていないのだけれど、世間一般的にはベンチャーと言えるのでとりあえずベンチャーと呼んでおきます。
ベンチャーを始めて1年間経ったいま、ベンチャーに奇跡なんて起こらないということを強く感じて仕方がない。
いや、何事にも奇跡なんて起こらないと言えば、そうなんだけれど、それでも強く感じる理由は、ベンチャーにとって周りで起こることは、良いことも悪いことも全部ひっくるめて、自分達の取った行動によってしか起因しないということ。
そんなの小学生にも分かるし、因果応報とか、自業自得とか、身から出た錆とか、鶴の恩返しとか、ブーメラン管とか、自分に巡ってくるという言葉はいくらでもある。
瓢箪から駒とか、鳶が鷹を生むとか、そういった言葉もあるのだけれど、ベンチャーにとってはそんなのまったくもって期待できないし期待してはいけない。奇跡なんて起こらない。
現実派の人間はそんなの当然だと言う。奇跡なんて信じちゃいけない。始める前も、始めた後も。奇跡ではなく、理路整然とした成功へのプランを用意すべきだ。でも、もし成功が描けないのであれば、それは奇跡に頼っているということに繋らないか。いや、そんなことはない、しっかりと成功への道を描いている。と言って強がってみたとして、その成功の道とは一体どのようなものなのか。
それは具体的に言えば、こんな感じではないだろうか。
ローンチする、人が集まる、みんな気に入る、成功する。
いやいや。よく考えてみると、こんなの全然まっとうなプランじゃない。夢物語だ。ほんと、ばかばかしい。しかし、そもそもどうしてベンチャーを始めようと思ったのか。それは、強烈に成功したいからではないのか。
強烈な成功とは一体なんなのか。誰が予測できるのか。繰り返し言う。奇跡は起こらない。奇跡は起こるものではなく、起こすものとかいう言葉もあるが、これも僕は違うと思う。現実は結果が全てであり、結果を出すためには、行動と努力しかなくて、絶望的なまでに泥臭い。奇跡は起きない、予測もできない。じゃあ何を信じればいいのか。
結局、自分を信じるしかなく、自分を信じられなくなったら負けで、自分を信じるために夢を見て、夢を見るために努力して、努力と引き換えに出会いを失ない、出会いがないから婚期も逃す。ちょっとズレたかもしれない。
最後にもう一度だけ言っておくと、ベンチャーには本当に奇跡が起こらない。でもな、奇跡を心の底から信じられなければ、ベンチャーはするな。そして、結婚したかったら、ベンチャーをする前に出会いを見つけておけ。