褒める技術。

前から色々と考えていたことをちょっと書いておきます。
組織をより良く成長させていく方法は様々あって、その中でも「褒める」「叱る」という基本的な指導方法は、昔から研究がなされています。まぁ、褒めて伸ばすとか、正しく叱るとか。
でも最近よく考えるのは、褒めるのは意外と難しいということです。いや、単純に「いいね!」をつけるだけだったら、誰でも出来るんですが、正しく褒めるというのは実は難しいのではないか、という話です。

「褒めて伸ばす」は、褒めまくれば良いという事ではない。

僕はまぁ、昔から例えば人から注意されたら「ごめんなさい」と言うより「ありがとう」と言おうというのを信念にしている感じの人類みなハッピー論者なのですが、褒めるのは実は苦手です。
なぜ苦手かと言うと、すぐに褒めてしまうと、何だか有り難みがなくなるのではないかと思ってしまい、なかなか上手く褒めることができません。
人は褒められるのに慣れてしまうと、褒められるのに抵抗がなくなります。褒めてもらうのが当然というか。例えば出木杉くんのような人は褒めてもらっても正直あんまりテンション上がらないんじゃないかなと思います。そして褒められてばかりだと、たまに叱られたときに素直に受け入れられなくなってしまうのではないでしょうか。
要は何を求めているかというと、褒めたときの上昇効果を最大限にしたいわけです。

褒める天才スティーブ・ジョブズ

スティーブ・ジョブズと言えば、完璧主義者で部下に非常に厳しいというのが通説です。また、エレベーターでたまたま一緒になった従業員を解雇するなどのエピソードも有名です。
しかし、実はジョブズは褒める天才なのです。ジョブズのキーノートを見たことのある人は知っているかと思いますが、彼のキーノートの最後では必ずメンバーを褒め讃えます。また、ジョブズは事あるごとに、Apple のメンバーを世界最高のチームと言います。そんときの開発者達の嬉しそうな表情は必見です。
きっと、ジョブズにこんなことを言われるとメンバーは痺れるでしょう。全てが報われると。

褒められるべきとき、褒められたいとき。

ものごとにはタイミングが大事です。人間ですから、別段好きでもなかったのにタイミングが良くて気付いたら結婚してしまったとか、そういうお話もよくあります。
敏感になりましょう。タイミングを考えましょう。そして、褒められたい人になりましょう。
というわけで、僕は山内溥みたいな人を理想像にしています。