伊藤淳伝 外伝 -SAGA-。


伊藤淳も男である。早く童貞を捨てたかった (上の写真は崩拳を放つ伊藤)。
そう、これは伊藤淳がまだ童貞であった頃の物語である。

伊藤淳、女子寮へ行く。

時は2002年、伊藤淳は高校を卒業し、専門学校の一年生だった。高校次分、ご多聞に漏れず様々な恋をした伊藤であったが、まだ童貞を捨てきれていなかった。
焦りはなかった。だが、その心中は穏やかではない。若さ故の滾りがあったに違いないと推測される。
そんな折、ユキヒロと呼ばれる高校時代の同級生に誘われて、近隣にある大学の女子寮に遊びに行くという僥倖が訪れた。
ユキヒロは彼女がおり、彼女とその友達が住む学生寮で、伊藤を併せた四人で宴会を催すという企画だった。
もう1人の女性にもちろん彼氏はいない。伊藤淳18歳早生まれ、これはチャンスである。

仕組まれた宴。

そうこれは、仕組まれた宴であった。ユキヒロとその彼女が、当時恋人がいなかった互いの友達を紹介して結合しようという算段である。
伊藤とそのお相手は、多少の気後れがあったかもしれないが、互いに若さ溢れる年代である。時間と共にまんざらでは無い雰囲気となってきた。
宴もたけなわとなったところで、ユキヒロとその彼女が動いた。
彼女がしんどそうなので、今日は先に帰るといる作戦である。

SAGA。

そうして残された十代の男女。共にまだSAGAを経ていない2人は次第に男女のムードを作り上げ互いの肉体を求めんとしたのであった。
伊藤淳は入念な愛撫を重ねた。
根が変態の伊藤は初めてであっても愛撫に全力を注ぐ。
そして、時はきた。さあ扉を開かんとしたそのとき、悲しい出来事が伊藤を襲った。
伊藤のナニはもう意気消沈していたのだ。
伊藤は必死にいきりたたんとするが、焦れば焦るほど、ナニは消沈していくばかり。
結局、どうしようもなくなった伊藤は、全裸でこう呟いた。
『まぁ、しゃあないわ』

後日談。

この後、2人がどうなったかというと、ラブが形成される前に行為に至ろうとしたことを、若さ故に許すことが出来ず、それ以後2人は会うことがなかったという。
これ以後、伊藤はここ一番の勝負に弱い男という不名誉なレッテルを貼られることとなるが、それは伊藤の本質なので、いた仕方ないことでもあった。