かれこれ5ヶ月くらいフィリピンに住んでいると、当然ながら色々と文化の違いが見えてくる。
文化と言っても、色んな意味があるが、労働と宗教について見てみよう。
宗教の存在: 日曜・祝日は休み。
やはり宗教の存在は大きいもので、日曜に仕事をするというのは例えサービス業であっても否定的です。
これは、この国の大多数を締めるカトリック教徒の考えとして、日曜は教会へ行くという文化があるためです。そして、それは社会的に認められています。
ですので、日本人の感覚としての「サービス業は土日働いてなんぼだろう」」という感覚は全くもって通じません。そして、祝日もほぼ宗教的な意味合いから出来ているため、祝日も働かないのが普通です。
働かない = 遊びに行く・ダラダラするではない。
働かない、休みというと、日本人としては何しようかというところですが、上にも書いたとおり、カトリック教徒は教会へお祈りをしに行きます。そして家族やご近所さんとの団欒を楽しむのです。
日本人みたいに、どこかへ遊びに行くわけでもないので、サービス業が土日に頑張らなくても良いというわけです。
日曜には朝の5時くらいにマーチみたいなものが行なわれます。それは大通りではなく、住宅街のど真ん中でです。ドラムやラッパを鳴らし、行進するのです。日本人からしてみれば、こんな早朝に爆音で住宅街を行進するなんて、近所迷惑なんてレベルじゃねぇという感じですが、フィリピン的には全然ありみたいです。
晩6時になると、運転手もお祈りする。
こちらのタクシーに乗っていると、彼らは1分に1回はかならずクラクションを鳴らします。ちょっと渋滞したらプップー。人影が見えたらプップーってな具合です。
ですが、ある時、渋滞しても誰もクラクションを鳴らさないシーンに遭遇したのです。
運転手を見てみると、なんとお祈りしているではないですか。周りを見ると、みんな車の中でお祈りしています。ラジオから、お祈りの放送が流れていたのです。
そして、最後のアーメンで締めた後、どうなったかと言うと、みんな「おらおら、早く進めよ」と言わんばかりに、みんなが一斉にクラクションを鳴らしはじめたのです。なんという集団行動でしょうか。
お客が乗っていても車を止めてお祈りする。宗教というのは凄いものだと感じました。
纏め。
という感じで、労働と宗教について感じたことを書いてみましたけど、そもそも労働と宗教の関係は「宗教>労働」なのです。これは例えば、日本人の感覚として、人殺しの仕事はいけないというのは、「倫理>労働」だからと同じです。
なので、海外でビジネスをするということは、その土地の文化をよく理解する必要があり、決っして、宗教なんてと思ってはいけないという訳です。