9月場所中日まで。

さて、大相撲9月場所もあっという間に中日を過ぎました。
優勝争いは誰が予想したか、全勝の朝青龍が単独首位で折り返し、1敗で白鵬琴欧洲琴光喜、そして鶴竜が追い掛けるという状況です。
そして、上位戦を終えて2敗につけている好調把瑠都の存在も忘れてはいけません。
というわけで、これからますます白熱する優勝争いに胸を踊らせつつ、今日は両国国技館で観戦させて頂きたいと思います。
以下は今場所の個人的に注目の力士について。

久しぶりの全勝勝ち越しターンを決めた横綱朝青龍

朝青龍の全勝勝ち越しターンと言えば、絶対優勝の合図。朝青龍をずっと見ていた人であれば、誰もがそう感じているかと思います。
今のところ、白鵬が負けた6日目の安美錦戦以外は安定した勝ちしており、かつ初日の把瑠都戦は先場所何度も相手を吊り上げていた怪力把瑠都を吊り上げるという途方もない事をしでかすハイパフォーマンスぶり。
大関の中では琴欧洲くらいしか負ける気配のある相手がいないので、朝青龍中心の優勝争いになることは間違いないでしょう。

今年初の金星配給、今年4敗目を喫した横綱白鵬

今年の本場所、6日目に翔天狼に負けるまではなんと3敗しかしていなかった白鵬。これで4敗目とは言え、朝青龍の作った年間74勝(80戦中)という記録を破る可能性はまだまだあります。
負けた以外の取り組みは圧倒的な勝利を魅せていただけに、このまま千秋楽まで連勝の可能性十分です。

横綱戦以外は無敵過ぎる内容の小結把瑠都

今のところ、2敗した横綱戦以外、横綱相撲のような勝ち方をしている把瑠都横綱戦も、他の対戦相手とは違いかなり横綱を苦しめている事からも、その実力は大関にひけをとりません。
また、先場所までの組んで無理矢理相手を起こして吊り上げるような内容から、張り手やおっつけからの強烈な寄りへ相撲をシフトさせるなど、技術面での向上も見られます。
長く関脇をつとめていただけに、今後は大関取り、そして横綱取りへと駆け上がってもらいたいです。

ついに華開いたか、井筒部屋鶴竜

逆鉾の四つに寺尾のつっぱり、これを目標に稽古を積んできた一部でカワイイと大人気の鶴竜
昨日の解説である元寺尾こと錣山親方(シコロン)も仰っていたが、僕も鶴竜はこれまで相手の攻撃に耐え忍びながら勝機を見出す相撲だったと思うのですが、先場所あたりから立ち会いから相手を圧倒するような、超攻撃的な相撲が目立つようになってきました。
今場所はそれが更に顕著で、日馬富士に負けを食った以外は胸をすくような内容です。全勝の大関琴欧洲に土をつけるなど、優勝争いに絡む好調ぶりです。
今まで大関候補に名前が上がらなかったですが、今場所このまま10勝以上を挙げるようであれば(更に言えば横綱に土をつけるようであれば)、一気に大関候補筆頭に躍り出るでしょう。
これからが楽しみです。

初日、驚きの速攻相撲を魅せた琴欧洲

今場所初日、対するはライバルと目される万年大関候補の稀勢の里。いきなりの黒星も心配された中、飛び出たのは猛牛のような超速攻の電車道*1相撲。
これには解説の北の富士勝昭をはじめ、Twitter 相撲部一同舌を巻きました。
それからも、これまでの足をバタバタさせてすっころぶような心配をさせる事もなく安定した大関相撲。2度目の優勝もありえるかもという期待のもと、鶴竜に痛い一敗。
朝青龍白鵬、両方に勝てる可能性がある大関とはいえ、横綱に先行されるのはよろしくありません。
これから一番も落とさずに横綱戦を迎えることができれば、もしかすると優勝の可能性があるかもしれません。後輩大関日馬富士に先に横綱になられては面目が立ちませんので、横綱を目指すのであれば、ぜひ今場所優勝してもらいたいものです。

好調ベテラン力士、岩木山若の里

頑張ってもらいたいです。

少し技の切れが戻った豊ノ島

久しぶりに上位に戻ってきた豊ノ島。まだ黒星が先行していますが、少しずつ調子が戻ってきたようです。上位にとって嫌な存在であり続けて欲しいと思います。

待ったしない待ったさん垣添

ふてぶてしい顔で、毎回の如く待ったする立ち会いに命を賭ける力士垣添。それが、今場所はほとんど待ったしません。
そのくせ、白星先行です。どうしたのでしょうか。Twitter 相撲部一同心配しております。
ちなみに、生の垣添はマジ怖いです。

多分負け越し決定の千代大海

大関在位1位の記録を延し続ける人気大関千代大海龍二。ですが、今場所はこれまで2勝6敗。横綱戦もまだですので、今場所は残念ながら負け越し決定です。自信の打ち立てた大関ワースト記録の2勝13敗を上まわることはないものの、それに準じる結果となりそうで心配です。
来場所は御当地カド番ということで、死力を尽して頑張ってもらいたいです。

*1:電車道とは、相撲用語で真っ直ぐ一気に相手を押し出す相撲内容のこと。