楊令伝は9巻にしてついに始まった。

楊令伝 9 遥光の章

楊令伝 9 遥光の章

9巻の感想を書いてなかったので、さらりと書きます。
楊令伝は、北方謙三水滸伝全19巻の続編としてスタートしたのですが、とうとう9巻の前半にして水滸伝からの大きな流れが完結に至りました。
で、後半なのですが、これはもう何と言ってよいのやら。一言で表すなら、「楊令伝始まったな」に尽きるでしょう。否が応でも水滸伝の最初を彷彿させます。
北方水滸の大テーマは言わずとしれた「志」です。志さえあれば、いくらでも白飯がおかわりできるという感じです。
水滸伝の終りから楊令伝の9巻前半にかけては、志より勝利でした。帰ってきました、志。
そして、志と一緒に帰ってきたのが青蓮寺です。最初の青蓮寺は、それはもう深淵みたいなもんで、闇の先が見えずに子犬の様にフルフル震えさせられたわけですが、致死軍が切り込んでからは、なんとなく小さな組織になりさがっていました。
そんな青蓮寺をニューボス李富が立て直し、また、最初の構図が始まるというわけです。
次巻が待ち遠しくて仕方ありませんが、それよりも気になる史記をなんとかして欲しいものです。