はてなの川崎さんのはなし。

はてなid:kawasakiさんとサイボウズラボのid:amachangのセッションがなんとまさかのバッテング!この二つが見れればそれでいいというくらいの一日なのに、タイムテーブルを決めた人は何を考えてんだという感じでした。
悩んだ結果、結局は「はてな大好き!」ということで川崎さんの「10年間の現場から見た日本のウェブ」を選びました。
内容は、全体としてはてなの展開する主要サービスについての説明を軸に、ウェブの文化の分析とその対策みたいな話だったのですが、はてなのサービスを深く利用している僕でも楽しむことが出来る内容でした。

はてな精神

はてなの考え方などは、はてなのスタッフの日記、またそれぞれの書籍などでそれなりに理解していましたが、サービスを開発するにあたり、しっかりとしたビジョン、つまりはてなが何故それをするのか?という企業の存在意義の明確さというものは、ネットベンチャーの中ではてなは抜きんでているなと再認識させられました。
最近リリースされたはてなスターにしても、リリースの時にそれなりに物議をかもしだしてしまいましたが、それでも日本人はもっと褒める文化をもつべきという精神は、現代の多くの企業が青臭いと感じてしまい尻込みしてしまうのではないでしょうか?

はてなは今更佐渡で金を掘る

はてなの広告事業に関する説明で、広告の自動化のメリットをロングテールという言葉で説明すると難しいので金山に例えて川崎さんが説明していたのが面白かったです。
金を掘るとなると、普通は含有量の高いアフリカとかに行くわけで、今更、含有量の低い佐渡なんか誰も掘らないわけです。
しかし、佐渡にも必ず金はあるわけで、それを掘り出す凄いツルハシを持っているのがはてなだそうです。

会議をなぜ全部録音しているのか。

会議を録音して公開したりしているのは、はてなユーザーであれば有名な話ですが、それはてっきり公開したりするためにアーカイブしているのだと思っていたのですが、どうやらそれだけではないようです。
どうも、近藤さんは「いつか音声も検索することが出来る時代がくるはず」と考えていて、今から録音しておくと、それは凄い財産になると言う事だそうです。
それを聞いたときは、「なるほど」と納得するより、「技術の先読みをした上で、今から実践している」という事に衝撃を受けてしまいました。経営者というものは、そういった力も必要なのでしょうね。

はてなの今後に期待。

そういうえば、mixiの笠原さんのセッションを見た感想を書くのを忘れていたと、ここで気づいたのですが、それは何でかというと、笠原さんによるSNSの今後が明確に述べられておらす、既にmixiを知っている人に関しては特に面白い内容が無かったので、特に書く事がなかったわけですが、はてなの場合は違いました。
企業としての成長の話ではなく、ウェブ界の現状をしっかりと見据え、いい意味でGoogleやディズニーなどの様な世界に与える使命を強くもっているということこそ、はてなの最大の財産ではないでしょうか。
世界に与える使命いうと、大げさの様に感じる人も多いでしょうが、全然そんなんことはないと僕は思っています。何かを始めるということは、自分が世の中に何ができるかということであり、それこそが起業する人の目標でなければ必ず長続きしないでしょう。
というわけで、明確な目標が良く見えるはてなに僕は期待するわけです。