楊令伝最終巻読了。

楊令伝 15 天穹の章

楊令伝 15 天穹の章

僕がフィリピンにおる間に完結したシリーズの中でも巨編に入る楊令伝です。
今回は4年ですか。充分長いですし圧倒的な読み応えでした。童貫戦以後、諸説では盛り下がる一方であるとかそういう話もありましたが、目標を失なった (目標を達成した) 後、どうすればいいのか、登場人物も読者も同様に悩まされていたのかもしれません。
そんな中、楊令が新たに進む道を決め、道を作り、後半がスタートしていったわけですが、この巻にて当然ながら楊令の死によって楊令伝は幕を閉じました。
巻の半ばからもう読むのが怖くて怖くて、いつ死が訪れるのかと1ページずつ心を擦り減らしながら読み進めていました。山を超えると残りページを確認する。
そんな読み方したことないわと思いながら苦笑しつつ、最後まで読み終えたときはもう心ががっぽり抉られてしまいました。
大抵、楊令伝の単行本を読み終えた後は、ちょっとばかし読み返したりするんですが、今回ばかりは読み返したくないという気持ちになりました。怖いのでしょうか、この喪失感が。もう一度味わうのを身体が拒否しているのか。
そんなわけで、気持ちの整理がついたら一度全巻読み返してみたいと思いますが、僕の楊令伝がやっと終わりましたのでご報告致します。
北方謙三先生ありがとうございました。