(eval (tokyo-emacs #x02))。

本日開催された (tokyo-emacs #x02) が終わり、現在夜行バスに乗り込みました。
前回は未参加なので存じあげておりませんが、今回は参加者が約40人、そのうち他府県より参加された方は僕と id:k1LoW さんだけということで、東京の Emacs に興味のある人の人口の多さに吃驚しました。
関西の Emacs もこれくらいの規模のイベントができたら楽しいだろうなぁと羨ましく思いました。
各発表資料は、tokyo-emacs-x02 - tokyo-emacs | Google グループに随時公開予定とのことです。

メインセッション「Emacs 23 & Mule 6 新機能と歴史の紹介」


川幡さんによる Emacs のこれまでの歴史を踏まえた Emacs の多言語化の流れと内部構造についてのお話。
Emacs 内部について、僕などは当然ながら知る余地もないわけですが、今回のお話は関心しきりで、特に、23 の Unicode化については、全ての人の要望を叶えつつ、根本に潜む様々な問題を解決する手段など、設計の深さと巧妙さに舌をまくのみでした。
今回の Unicode 版のリリースによって、文字コードの問題については大筋解決した模様で、今後は新しい技術を取り込んでいく方針だそうです。とても楽しみです。
また、フォントの設定についても、僕が頭を悩ましていた数々の問題についての根本部分を知ることができて、とても満足しました。
そちらについての話は、いずれ詳しく纏めたいと思います。

LT セッション。

つづいて、各スピーカーによる10分くらいのセッションです。

はじめての anything-c-source-* のつくりかた @ id:k1LoW

Anything脳の恐怖の生みの親、福岡在住 Emacer k1LoW さんによる anything-c-source の作り方の紹介でした。
ぼくも、そろそろ anything-c-source-rikishi とか作らないといけないと常々考えておりますので、ぜひ参考にしたいと思います。

コネタ @ kwappa

kwappa さんによる Elisp のコネタの紹介。VZ, WZ から Emacs にチェンジした経緯を踏まえて、操作を自分好みにつくりあげるという姿勢は、Emacser の鏡と言えます。

anything-project.el @ id:IMAKADO

僕も愛用している anything-project.el の紹介。そろそろ、第2次 anything-c-source のまとめ記事があってもいいと思うのですが、誰か書かないのでしょうか。
anythign-project は VCSMakefile などを見てプロジェクトルートからのファイル一覧を表示、またプロジェクト全体の串刺し grep などを行うことができ、プロジェクト内のファイル操作が非常に便利になります。
たぶん、詳しい紹介記事を書いておくと、きっと BM11 @ KAYAC からリンクされます :-)

エディタは emacs か、vi か @ ymdaknr

内容としては、大学で Emacs を抵抗なく使ってもらうにはどうしたらいいか?というのが正しい内容。
vi も emacs も性能は無限大ですので、Emacs でしかできない機能を使わせてあげると良いと思います。

run-test.el @ 須藤功平 a.k.a. kou

Piro さんの上司きた。test を効率よく Emacs で行なってコードを保守し続けようという話。すっごい便利そげ。run-test.el

Emacsのプロファイラ @ id:m2ym

既存の Elisp プロファイラの紹介と、m2ym さんが実装した Emacs 本体のプロファイラの紹介。重たい Elisp 拡張のボトルネックをつきとめる方法。素晴しかったです。
IMAKADO さんといい、m2ym さんといい、若いのに過すぎる。

EasyPG の話 @ ueno0

EasyPG という Emacs 23 から標準同梱の GPG フロントエンドの紹介と、それが Emacs に同梱されるまでのストーリー。
riece は黒歴史。若いうちは Emacs に時間を費すべきではない。とか名言が飛び出しました。

タイリングウィンドウマネージャー StumpWM の紹介 @ 松本智行

タイル型WM はいくつもあますが、Common Lisp で作られており、また拡張できる WM。
僕は Mac なので、Spaces を使っていますが、Spaces もある意味タイル型やなと今ふと思いました。

纏め。

これだけ話しても、まだまだ足りないのが Emacs。懇親会の1次2次も多くの話をして、右見ても左見ても Emacser という状況はほんとうに素晴しかったです。
なかでも、以前から IRC やブログなどで交流があった方々と直接お会いできたのは、たいへん嬉しかったです。とくに、福岡在住の k1LoW さんと会えるたのは、tokyo-emacs ならではと言えますね。
もし、参加者の中でこの記事を見て、まだ IRC の freenode 系チャンネル #emacs-lisp-ja および #emacs-ja に参加されてない方は、ぜひ参加して欲しいと思います。IRC で交流しましょう。UTF-8 です。EmacsIRCEmacsWiki: Category Chat Clientに紹介があります。ERCとRCIRCはEmacs22より同梱で軽いらしいです。高性能なのは Riece。専用クライアントは LimeChat が Win, Mac ともにオススメです。
次回、第3回については、年末を予定しているとのことで、都合がつけばまたぜひ参加したいと思いますので、その節はよろしくお願い致します。
というわけで、主催の id:hayamiz さん、会場の吉田さんをはじめ、多くの方々に感謝しつつ、結びたいと思います。