文庫版、北方水滸伝が完結していた。
先月ですが、ついに文庫版の北方謙三氏の超傑作「水滸伝」が完結していたようです。まだ、水滸伝を読んだことない人は、今がチャンスです。試しに1、2巻買ってみると、きっと数ヶ月後、もしかして数週間後には全巻購入しているかもしれません。
ちなみに、水滸伝にはまりそうな人の適正を挙げてみると、
- 板垣惠介(刃牙)が好き
- 浦沢直樹(マスターキートン)が好き
- 川原正敏(海皇紀)が好き
- よしながふみ(西洋骨董洋菓子店)が好き
- 吉田秋生(BANANA FISH)が好き
- 荒川弘(鋼の錬金術師)が好き
- おがきちか(ランドリオール)が好き
- 藤田和日郎(うしおととら)が好き
- 永野護(F.S.S.)が好き
- 300(スリーハンドレッド)が好き
- STAR WARSが好き
()内の作品は個人的代表作です。上記に挙げた作者の内、何点かが触れると、水滸伝に嵌る適正があると思われます。まぁ、まだ古本とかにあまりないかと思われますが、見つけたらぜひお手に取ってみましょう。
さて、僕は、ハードカバーで持っているので、友達が文庫を買っていたのを眺めていたのですが、読本(とくほん)も併せて刊行された様で、僕は読本は買わなかったので(ですが、立ち読みしました)、借りて改めて読んだんですが、水滸伝読本は本当に面白いです。
特に、文庫版だけに収録されている[対談7]北方謙三の起・承・転 - 北方謙三 / 山田裕樹 / 大沢在昌 が素晴しくて、僕も文庫版の読本を買おうかと考えるくらいです。
山田裕樹さんは、北方謙三が文学界から小説界に入るきっかけをつくった編集者で、当然デビューにも携わっております。そして、もちろん水滸伝の担当もしていたわけです。この作者にして、この編集者ありかと思わせるくらい濃ゆい方で、対談の一部を紹介すると、
と言った感じで、終始にこやかな対談で、読んでいる僕の顔までにやけ続けでした。
大沢:そのころの山田氏はどんな感じでしたか?
北方:ただの小僧以外の何ものでもなかったね。
山田:二十四歳でしたから。異動して担当しなさいと言われたリストの末尾に「北方謙三」という名前があったんですよ。文芸誌に四編掲載されていて、あと一本載れば本になる分量になるから、検討しなさい、といわれて。
大沢:そのころの北方さんはいかがでしたか?
山田:ハン・ソロに似てた。
大沢:あのね、状況をしっかり話してください。
山田:はいはい。あれは(中略)北方さんの担当者から紹介されました。もちろん掲載作品は読ませていただいておりましたが、「つまらないですなあ」とも言えず。
北方:おまえなあ。
山田:たまたま「スター・ウォーズ」の第一話が公開された年でありまして「『スター・ウォーズ』、見ましたか?」と聞いたら「見てないが、なんで?」と答えられ、「その映画に出てくるハン・ソロという宇宙海賊に似ておられる」と言ったわけです。
というわけで、みんなぜひ水滸伝を読みましょう。まだ、活字に触れていない人こそ、強烈にお勧めします。なぜなら、最初の小説が水滸伝という人は後の人生まで幸せに違いないからです。
ちなみに、僕が読みはじめたのは高3でした。今考えると、ほんと良い時期に読んだものです。