ジェノサイド・オリンピックって?

どうやら、はてなキーワードにもなっているようで、08年の北京五輪のことだそうですね。
僕は友達の日記で、The 'Genocide Olympics'を翻訳した、ジェノサイド・オリンピック (虐殺五輪) 翻訳 で知ったのですが、そういやダルフール紛争については、NHKで特番をやっていた記憶があります。
その番組によると、スーダンではジャンジャウィードという民兵によって、40万人を越す人々が殺され、村を焼かれて追い出された人が250万人以上もいるという話でした。そして、スーダン政府はそれを支援しており、国連の介入を阻止しているという話です。AUアフリカ連合)の部隊も幾らかはスーダンに入っているが、決定的に人が不足しており、事態の解決には至らないという内容でした。
しかし、その内容の中に中国の名前は一切入っていなかった様に記憶しています。ジェノサイド・オリンピックの内容によると、スーダン政府を支援し、虐殺に使われている兵器は中国製だという話ではないですか。それなのに、中国の名前を秘すというのは、どうも中国を庇おうとしている様に見えて仕方ありません。
中国で行われたサッカーの試合で日本人の観客が閉じこめられたとか、中国の若者の間で反日デモが起きているとかだという様な、つまらない反中感情を逆撫でするような事件なんか報道するよりも、こういう事件をもっと大きく扱っていくべきだと思います。
映画監督のスティーヴン・スピルバーグ北京オリンピック組織委員会芸術顧問)が、中国の胡錦濤国家主席ダルフール紛争を収拾させるため、スーダン政府に圧力をかけるよう書簡を送ったり、フランス大統領選の候補者であったロワイヤル候補が、ダルフール紛争における中国側の対応を非難しオリンピックのボイコットを呼びかけたりなど、それほどまでに大きな国際問題になっていながら、まったく知らぬ顔の日本というのは異常と言えるのではないでしょうか?
最近は談合問題や、社保庁問題、政治と金の問題など、どうも内向きの金にまつわる問題が大きく注目を集めているようですが、それもこれも日本の関心を北京五輪から遠ざける作戦なんでしょうね。