学力格差の話。

先ほど晩飯を食べていたときに NHK で学力格差の問題をテーマにした番組をやっていた。問題は、勉強に対する意欲が感じられないということ。この手の番組で必ず出演する『専門家』とやらが、やれゆとり教育が悪いだとか、数年前の授業妨害をする学生より現在の無気力な学生の状態が問題だとか言っていたが、僕が思うのは、勉強をしたらどうなるのかが、よく分かっていないのが原因ではないかと思う。
勉強をするのは、立派な大人になるためだと人は言う。しかし、頑張って勉強したすごい大人っていうのが最近見えてこないのではないかと思う。若者が接する大人と言えば、親や親戚、教師くらいなものではないだろうか。近所付き合いが最近はほとんどないから、近所の大人と話す機会はほとんど無いと言ってよい(強いて言えば、家族とでも話さん人がいる時代だ)。そこで実は、最も親近感を覚える大人は芸能人だったりする。芸能人から勉強によって身を起こしたと言った(ふうに感じる)人物は皆無と言って良いのではないだろうか。であるからにして、芸能人をすごい大人と考える子供は、勉強に意味を感じないのである。
勉強しても、なんの為になるのかよく分からんのに、勉強をしろと言われる。でも、勉強を楽しいとも思えない。物が溢れているので、遊ぶのに困らない。だから、自分たちで遊び場を見つける必要もないし、玩具を作る必要も無い。お陰で、探究心、冒険心なんて育たない。与えられて今まで生きてきて、高校くらいになったらお腹一杯。勉強もお腹に入らない。でも、大学は行けって親は言うし、みんな行くし、自分も行っておこう。そんなこんなで大学行ったけど、結局自分のしたい事って何だったっけ?
そんな感じで育ってきたのが現代の大多数の子供だと思う。勉強もしなければしたくなるだろうから、15歳くらいで1年間ほど兵役を課すという政策はどうだろうか?どうせ、そこらへんの年代って、時間を惜しんで為になることをしている人は、ほとんど皆無だから。