伊賀さんとの対談について。
先日、NHKのジレンマ+というサイトで公開された、伊賀泰代さんとの対談について感想をまとめます。
なぜ僕を指名したのか?
伊賀さんとの対談は、思い掛けずも伊賀さんからのありがたいご指名により実現したものなのですが、対談前にお会いした際「なぜ、僕を指名して下さったのでしょうか?」と、僕が質問したのは、とても当たり前の事だと思います。
その答えは、以下のようなものでした。
- NHKはいわゆるザ・弱者にクローズアップをあて過ぎ
- 環境であれば弱者と変わらないけど、普通に立身している人は大勢いる
- 成功に向けて努力している人に対してもっとクローズアップすべき
という感じで、ここでいう弱者の定義は、いわゆる低学歴、就職漏れ(フリーター)にしておきます。
僕が思うに、弱い人を助けようというメッセージ自体は悪くないけれど、弱い立場から這い上がろうとしている人も同じくらいいて、そういう人達を紹介しないのは、何かおかしくない?っていう話です。
というわけで、対談については、僕の(ある意味でアウトローな、でも別にそこまで突飛でもない)これまでの人生の話をしつつ、いわゆる普通の就職へ向けての人生を比較しながら、そのギャップにつっこみを入れていくというような流れで進行したわけですが、僕も常識知らず(というか、就活など、経験していないことが多いので)なので、素直に自分がこれまで考えることのなかったモノの見方があると知って、それは非常に新鮮でした。
就職することは怖い?
対談の中で、一番僕が驚いたのは、学生の中に就職することが怖いと感じる人が一定層いるという話。
僕としては、高校を卒業して、就職というわけではないが、フリーターとして日々働くことが当たり前となり、働かなければお金がなく、遊ぶこともできない現実があったので、労働に対してしんどいとか疲れるという思いはあっても、怖いと思ったことは一度もなかった。
まぁ、初めてのバイト(高校2年生)の始まりは、多少のドキドキ感はあったと思うけれど、そんなの正直もう覚えていない。ただ、ここでいう恐怖感というのは、新しい環境の変化に対するものにではなく、単純に『仕事=辛い』という固定観念のようなものらしいと聞いて、やはり僕の想像力では理解ができなかったのが正直なところだ。
僕自身、勇敢か臆病かで分ければ、間違いなく臆病に属する人間なので、上記のような感覚は、臆病だからというわけではなく、学生のうちによくわからない先入観が植え付けられるのではないでしょうか。
20代の生き方。
10代の生き方というのは非常に重要だけれども、自分で選ぶのは難しい。20代は、人生で初めて自分で人生を選択できる10年です。
僕はまだ29歳で、最後の20代を謳歌している真っ最中なのですが、未だ至らぬ30代を前にして思うのは、20代があって、30代があるというあまりにも当たり前過ぎる現実です。
30代が自分にとって、どのような10年になるのかは全くもって不明ですが、30代は20代で為し得たこと、経験したこと、学んだことの延長線でしかないということがよく分かります。別に具体的なイメージがあるわけではありませんが、逆に突飛で夢のような出来事が待っているわけもないとも思います。
自分にとっての20代は、30代をいかに楽しむかの準備期間だと25歳くらいから思っていましたが、30代が自分の人生にとって素晴しいものであるかは、誰のせいでもなく、自分の20代の生き方によるものだと思っています。
対談の中で、伊賀さんが20代は大事と口を酸っぱくして言っていましたが、自分が思い描く30代を生きるために、20代が大事だということは、重ねて当たり前過ぎる現実でしょう。
もちろん、人生楽しいことばかりではありませんが、少しでも楽しいものになるよう日々小さく努力し続けていこうと思っています。
というわけで、みなさまこれからも宜しくお願いします。