学校の図書室にEmacs実践入門がある高校をつくった。

今回、東京へと引っ越ししたため、人生で初めて地元から離れることになったのですが、最後に地元でやっておきたいことを考えたときに思いついたのが、高校への贈書でした。
僕の卒業した高校は、兵庫県立明石高等学校というところで、明石市で最も古い高校で、楽天の三木谷さんも卒業生だそうです。
先週末、そんな母校に10年振りくらいに行ってみたのですが、風景はまったくもって変わらず、感傷的な感情はなかったものの、いまでも高校生の頃をすぐに思い出すことができました。
ただ、当時いた先生は、ひとりふたりしかおらず、僕の知っている先生はたまたまお休みだったこともあり、顔見知りの先生には結局一人も会えなかったのは残念でした。

寄贈した理由。

学校へ電話した際に、寄贈理由を教えて下さいと聞かれました。販売目的などの場合は、許可することができないためだそうです。
そこで、僕が答えた寄贈理由は以下のようなものでした。

プログラムに興味がある人に読んで欲しい。

正直なところ、僕から見ても、高校生にとってEmacs実践入門は優しい本とは言い難いです。基本的には大学の学部生以上が対象だと思います。
ですが、プログラムに興味がある人は年齢なんて関係ありません。最近では、中学生でもガンガンとプログラムを書く時代です。なので、きっと高校にも1人や2人はプログラムに興味があり、Emacsの名前を知っている人がいるかもしれません。
2600円のEmacs実践入門は、高校生にとって決して安くはありません。買いたくても買えない学生が、学校の図書室にあったお陰で、Emacsを使えるようになったという話があれば、とても素敵だと思います。
そんなことがあれば、いいなと思ったのが第1の理由です。

高校を卒業して10年経てば本を書くこともできる。

第2の理由は、高校を卒業して10年経てば本を書くこともできるというのを知ってもらいたかったというものです。
僕は高校の頃から漠然と何か本を書きたいと、色々な人に言ってきましたが、身近に本を書いた人がいることもなかったので、いつ、どうすれば本を書けるのか皆目検討もつきませんでした。
ただ、きっとその頃の僕が、同じ高校の卒業生の人が、10年後に本を書いているという事実を知ったとしたら、とても目標が近くなっただろうと思ったのが第2の理由です。
といった理由を話たところ快く快諾してもらえたので、その足で高校へとお届けに行き、今の高校の話とかを聞いたり、生の女子高生とか見れて、とても幸せでした。