ついに Mac で 64bit Emacs がビルドできるようになった。


10月の15日に、

2009-10-15  Adrian Robert  <Adrian.B.Robert@gmail.com>

	* configure.in (NS_HAVE_NSINTEGER): Back out previous change.
	(*-apple-darwin*): Add x86_64 architecture.
http://git.savannah.gnu.org/cgit/emacs.git/tree/ChangeLog

という ChangeLog があり、最新のソースコードから 64bit 版の EmacsMac でもビルドできるようになったようです。
なんですが ./configure すると、いきなり x86_64 の darwin なんてサポートしてないよなんて言われてしまっていました。
どうやら、configure に x86_64 の darwin に関する記述がまだ含まれていないようで、自分で書き換えれば configure が通るようになるのですが、調べたところ configure.in にそのための記述があるようで autoconf を使うと、最新の configure スクリプトが作成できるということが分かりました。
なんか、そういう基礎的な部分を知らなくて configure が通らないと嘆いていたのは、情けない話ですね。
Snow Leopard のデフォルトの Xcode でインストールされる autoconf ではバージョンが足りないそうなので、MacPorts などを使って autoconf をインストールすると良いでしょう。その際には /opt/local/bin/autoconf で呼び出しましょう。
とか言っていると、今日になって

2009-10-23  Jim Meyering  <meyering@redhat.com>

	* configure.in: Invoke $CPP with -P when creating Makefile and
	src/Makefile.  Without this, gcc 4.4.2 converts each
	backslash-newline pair in the input to a bare newline, yielding
	invalid Makefiles.

	* configure: Regenerate.

という、コミットが入り、autoconf しなくても、Snow Leopard で 64bit Emacsコンパイルできるようになりましたというお話。
最近は git リポジトリ http://git.savannah.gnu.org/cgit/emacs.git/ もあるので、気軽に先を追いかけることができるようになって楽しいですね。
ちなみに、Cocoa port では、各所で報告されている通り、またフォント回りがアレになっております。ns-antialias-text を nil にしてもアンチエイリアスがオフにならないというのが僕には最大の残念です。

ビルドについて。

./configure --with-ns
make install

で ./nextstepEmacs.app が作成されます。その他、細かいオプション等については今回はパスで。

感想。

32bit版で19秒かかる起動時間が、64bit版では10秒まで短縮されています。早いことは確かなようです。ただし、メモリもちょっと食うみたいですね。